革靴・ビジネスシューズのインソール|通勤で足が疲れる3つの理由と、中敷きの選び方
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革靴で1日過ごした日の夕方、足の裏が板のように硬く感じることがあります。
歩数はスニーカーの日と変わらないのに、革靴の日だけ疲れる。理由は靴の中にあります。
この記事では、ビジネスシューズで通勤すると足が疲れる理由、革靴にインソール(中敷き)を入れるときの制約、選び方、そして実際に自分の革靴で使ってみた記録をまとめます。

革靴で足が疲れる3つの理由
理由1|ソールが硬く、足の動きについてこない
スニーカーのソールは、歩くたびに指の付け根で曲がります。革靴、特にレザーソールや厚い合成ソールの靴は、この「返り」が少ない。
すると足が曲がりたい位置で靴が曲がらず、ふくらはぎと足裏の筋肉が余分に働きます。これが夕方の重だるさになります。
理由2|純正の中敷きが、ほぼ平らな薄板
革靴の純正インソールを一度抜いてみてください。多くの場合、数ミリの薄いシートか、薄い革が1枚貼ってあるだけです。
土踏まずの下は、ほとんど何もありません。つまり足裏のアーチの下が宙に浮いたままで、体重はかかとと母趾球の2点に集中します。
言い換えると、革靴はインソールの伸びしろが最も大きい靴でもあります。
理由3|通勤の地面が、全部硬い
駅のコンクリート、ホームのタイル、階段、オフィスの床。通勤の動線に、衝撃を吸収する地面は1つもありません。
硬い地面の上を、硬い靴で、平らな中敷きで歩く。3つ重なると、足裏に逃げ場がなくなります。
じつは、電車で立っている時間がいちばん来る
歩いている時より、電車で立っている時のほうが足にこたえる——そう感じたことはないでしょうか。
歩行中は、足首とふくらはぎが動き続けています。この動きが血流のポンプになり、同時に接地する場所も一歩ごとに少しずつ変わります。
ところが立ち止まると、ポンプが止まり、同じ場所に同じ体重がかかり続けます。揺れに合わせて姿勢を保つため、足裏とふくらはぎは緊張したままです。
通勤時間が長い人ほど、この「立ちっぱなし」の時間が積み上がります。歩数では測れない疲れが、ここで生まれています。
実際に、自分の革靴で使ってみました

つくっている側の人間が、通勤用のローファーに「エアポンプインソール Pro」を入れて使った記録です。
| 靴 | 通勤用の黒いローファー(つま先が細いタイプ) |
|---|---|
| 普段の靴のサイズ | 26.5cm |
| インソール | エアポンプインソール Pro / Mサイズ |
| 純正の中敷き | 抜いて入れ替え(接着されておらず、問題なく外れた) |
| つま先のカット | していない(そのまま収まった) |
| 通勤 | 片道45分(往復1時間30分) |
| 使った期間 | 1週間 |
サイズの目安どおり、26.5cmにMサイズです。公式の区切りではM(23.0〜26.0cm)とL(27.0〜30.0cm)の間に26.5cmが入りますが、中間サイズは小さいほうを選ぶのが原則です。安全靴で3か月使ったときも同じくMでした。
しかもつま先を切らずに、そのまま入りました。安全靴のときも同じです。26.5cmでMを、カットせずに使えた例が2足になりました。ただし靴の形によります。つま先がもっと細い靴なら切る必要が出ますし、逆に余る靴もあります。一般化はできません。
分かったこと
- 歩いている時、クッションが効いているのが分かります。駅までの道、階段、オフィスまでの移動で、足裏に当たる硬さが変わりました
- 電車で立っている時も楽でした。これは正直、入れる前は想定していませんでした。歩行より、立ち止まっている時間のほうが差を感じます
- 見た目は、靴を脱いだときに中敷きのロゴが見えます。気になる方はいると思います(後述します)
うまくいかなかった点は、1週間のあいだ特にありませんでした。甲がきつくなることも、かかとが浮くことも、脱ぎ履きで引っかかることもありませんでした。ただし1週間です。長く使ったときのことは、下の「この記録で分からないこと」もあわせてお読みください。

写真のとおり、つま先の細いローファーにも収まっています。ただしこれは1足での結果です。革靴は形の幅が広いので、同じように入るとは限りません。次の章の確認を先にしてください。
この記録で分からないこと
- 1週間の記録です。半年、1年と使ったときにどうなるかは、これでは分かりません
- 比較実験ではありません。同じ靴を純正のまま1週間履いた場合と比べたわけではないので、差の大きさは言えません
- ローファー1足での結果です。紐靴、細身のストレートチップ、内羽根式など、革靴は形の幅が広い。同じように入るとは限りません
- 片道45分のうち、歩いている時間と電車の時間の内訳までは記録していません
入れる前に確認する3つのこと
1|純正の中敷きが抜けるか
これが最初の関門です。革靴は、中敷きが底に接着されていることが少なくありません。
かかと側から指を入れて引き上げてみてください。抵抗なく持ち上がるなら大丈夫です。接着されている場合は、無理に剥がさないでください。靴の内部を傷めます。
抜けない靴では、インソールの交換はできません。上に重ねるのは避けてください。靴の中の容積が減り、甲が圧迫され、つま先が当たります。
2|厚みが入るか
革靴は、スニーカーや登山靴に比べて容積にほとんど余裕がありません。
抜いた純正インソールと、入れようとしているインソールを並べて、厚みを比べてください。純正より明らかに厚いものを入れると、甲が締まって足が痺れます。
目安は「純正と同じか、少し厚い程度」。それ以上は、靴のサイズを見直すほうが早いです。
3|つま先の形
ビジネスシューズは、つま先が細く尖った形(ポインテッドトゥ)のものが多くあります。
この場合、インソールの先端をその形に合わせて切る必要が出ます。純正を型紙にして、つま先側だけを少しずつ切ってください。かかと側は絶対に切らないでください。
革靴用インソールの選び方|4つの基準
基準1|薄さ(革靴では、これが最優先)
他の靴なら「厚くてクッション性が高いもの」が候補になりますが、革靴は逆です。入らなければ意味がありません。
「厚み○ミリ」と書いてあるものを選び、純正と比べてください。表記がない場合は、指でつまんだ厚みで判断します。
基準2|かかとが囲まれているか(ヒールカップ)
革靴はかかとが浅く、歩くたびに踵が上下しやすい靴です。かかとを左右から囲む立ち上がり(ヒールカップ)があると、この動きが収まります。
平らなシート状のインソールには、この機能がありません。机の上に置いて、かかと部分が立ち上がっているかを見てください。
基準3|潰れない硬さ
やわらかいだけの低反発素材は、体重で数秒のうちに底まで沈みます。そこから先は衝撃をそのまま伝えるうえ、足が沈んで不安定になり、余計な筋肉を使います。
必要なのは「衝撃を受け止めて、すぐ元に戻る」性質です。売り場では、親指で強く押して確かめてください。
基準4|蒸れとにおいへの強さ
革靴は通気がほとんどありません。夏場は1日で汗を吸います。手洗いできるか、抗菌素材かを見ておくと、あとで困りません。
入れ方とカット
- 純正の中敷きを抜く(重ねない)
- 抜いた純正を、新しいインソールの上に重ねる。かかとの位置をぴったり合わせる
- 純正のつま先の形をペンでなぞる
- つま先側だけを、線に沿って切る
- 靴に入れて、かかとを奥まで押し込む
- 大きければ、もう少し切る
一度で合わせようとしないでください。切る→入れる→確認するを2〜3回繰り返すほうが、結果的に早く済みます。切りすぎたら戻せません。
詳しい手順はインソールのサイズの選び方とカット方法にまとめています。
見た目の話を、正直に
ビジネスの場では、靴を脱ぐ場面があります。和室の店、取引先、お座敷の会食。
市販のインソールを入れると、脱いだときに中敷きのロゴや色が見えます。革靴の内側は本来、革か布地です。そこに別のものが入っていると分かります。
これは機能とは関係のない話ですが、気になる人には気になります。脱ぐ機会が多い仕事なら、色が目立たないものを選ぶか、脱ぐ日だけ純正に戻すという運用もあります。
蒸れとにおいへの対策
革靴は通気がないぶん、インソールを入れると湿気の逃げ場がさらに減ります。手入れをセットで考えてください。
- 帰宅したら、インソールを靴から出す。これがいちばん効きます
- 2足でローテーションする。1日休ませるだけで、乾く時間ができます
- 2週間に1回、手洗いする。ぬるま湯と中性洗剤で、陰干し
- 革の純正インソールは水洗いしないでください。縮みます
洗い方はインソール・中敷きの洗い方、においが取れない場合はインソールの臭いの取り方にまとめています。
正直に書きます|Proが向く場合・向かない場合
Sweetleaffの「エアポンプインソール Pro」について、事実だけを書きます。
土踏まずの位置にエアポンプシステムがあり、この部分がアーチを高く保つ構造になっています。ここは固定です。足裏のアーチは、この構造とヒールカップが支えます。
指先でポンプを押すと空気圧が変わり、かかとと、足指のつけ根(母趾球)あたりの高さが変化します(アーチの高さそのものは変わりません)。バルブを押せば抜けます。左右は独立して調整できます。
変わるのはフィット感とクッション量の2つです。
向いている場合
- 通勤で歩く距離が長い方。硬い地面での着地の衝撃を、面で受けられます
- 電車で立っている時間が長い方。立ち止まっている時間こそ、支えの有無が効きます
- 朝と夕方で足のむくみが変わる方。きつくなったらバルブで空気を抜けます
- 汗とにおいが気になる方。表面は再生ペットボトル由来のRPET抗菌糸100%で、手洗いできます
- かかとには、台湾・台中でインソールを30年つくり続けるBIOSUZU社が設計したヒールカップが入っています。素材はドイツBASF社のElastollan®です
向いていない場合
- 純正の中敷きが接着されていて抜けない革靴。重ねると圧迫されるので、使えません
- 容積に余裕のない細身の革靴。純正を抜いても入らないことがあります。買う前に厚みを比べてください
- 靴を脱ぐ場面が多く、見た目が気になる方。脱いだときに中敷きが見えます
- もともと土踏まずが高い方。アーチの高さは調整できないので、解決になりません
- 靴そのものが合っていない方。サイズや幅が合っていなければ、インソールでは解決しません。順番は靴→靴下→インソールです
▼ エアポンプインソール Pro(Sweetleaff公式)
https://sweetleaff.com/products/airpumpinsole-pro
M(23.0〜26.0cm)/L(27.0〜30.0cm)、6,980円(税込・送料無料)。26.5cmなど中間サイズで迷う場合はMをお選びください。つま先側に1cmごとのカットラインがあります。
履いてみて合わなかった場合は、到着から30日以内であれば返送不要で交換・返金に対応しています。革靴は入るかどうかが履くまで分からないので、そこは保証で受けています。
あわせて読みたい
靴の種類ごとの相性は、こちらにまとめています。
素材・厚み・アーチ・サイズの判断基準はこちらです。
インソールの選び方完全ガイド|素材・厚み・アーチ・サイズの決め方
立ち仕事の方はこちらもどうぞ。
立ち仕事のインソール選び方|クッションだけでは疲れが取れない理由
よくある質問
Q. 革靴の純正インソールが接着されていて抜けません
A. 無理に剥がさないでください。靴の内部を傷めます。その靴では交換できないと考えて、次に買うときに「中敷きが外せるか」を確認してください。
Q. 純正の上に重ねてはいけませんか
A. やめてください。革靴は容積が少ないので、重ねると甲が圧迫され、つま先が当たり、かかとが浮きます。支えの効果より不快感が上回ります。
Q. ローファーのようにかかとが浅い靴でも使えますか
A. 使えます。むしろかかとが浅い靴ほど、ヒールカップのあるインソールで踵の動きが収まります。ただし厚みが増すぶん脱げやすくなることもあるので、履いて歩いて確認してください。
Q. 革靴のサイズが少し大きいのですが、インソールで調整できますか
A. 厚みのあるインソールを入れれば、多少はきつくなります。ただしサイズ調整が目的なら、専用のパッドのほうが確実です。インソールは支えるための道具で、隙間を埋めるための道具ではありません。
Q. 1日中履いていて、途中で調整できますか
A. 空気圧式なら、靴を脱げる場所であれば調整できます。夕方に足がむくんできつく感じたら、バルブを押して抜いてください。
Q. 雨で濡れた革靴はどうすればいいですか
A. インソールを抜き、靴は新聞紙を詰めて陰干しします。革は急いで乾かすと硬くなるので、1〜2日かけてゆっくり。詳しくは靴とインソールの乾かし方をご覧ください。
Q. どのくらいで交換ですか
A. 期間ではなく状態で判断してください。かかとを指でつまんで簡単につぶれる、アーチ部分が沈んで戻らない、表面が破れている——このいずれかが出たら交換時期です。
まとめ
- 革靴で疲れるのはソールの硬さ・平らな純正中敷き・硬い通勤路の3つが重なるから
- 歩いている時より、電車で立っている時間のほうが足に来る
- 入れる前に純正が抜けるか・厚みが入るか・つま先の形を確認する
- 革靴では薄さが最優先。厚ければいいという話ではない
- 重ねない。かかと側は切らない。つま先で長さを合わせる
- 帰宅したらインソールを靴から出す。通気のない革靴ではこれが効く
- 脱ぐ場面が多い仕事なら、見た目も判断材料に入れる
通勤は毎日のことなので、1日の差が小さくても積み上がります。靴を買い替える前に、まず中敷きを疑ってみてください。
※本記事は、エアポンプインソール Proを企画・販売するSweetleaffが執筆しています。使用感は個人のものです。
※本記事は診断や治療を目的としたものではありません。痛みが続く場合は医療機関にご相談ください。