トレイルランニング用インソールの選び方|登山用・ロード用との違い
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トレイルランニングのインソールは、ロードランニング用でも、登山用でもありません。
同じ「走る」でも路面が違い、同じ「山」でも速度が違います。この記事では、トレラン特有の条件を整理したうえで、選ぶときに見るべき4点をまとめます。
最後に、私たちの製品が向かないケースも書きます。
トレランの足元が、他と何が違うのか
路面が一定でない
ロードは平らです。登山道は、石、木の根、ぬかるみ、砂利と、一歩ごとに条件が変わります。
問題は着地のたびに足の裏のどこで受けるかが変わることです。平らな道なら同じ場所で受け続けますが、不整地では毎回ずれます。かかとが左右に振られる回数も、ロードとは比較になりません。
下りの速度が速い
登山では慎重に下りる場面を、トレランでは走って下ります。着地の力は速度が上がるほど大きくなります。
登りは筋肉が縮みながら力を出しますが、下りは伸ばされながら踏ん張ります。同じ筋肉でも、後者のほうが負担が残りやすいと言われます。
シューズが薄い
これが見落とされがちです。
トレランシューズは軽量化のために、ソールもアッパーも薄く作られています。つまり靴自体のクッションと保持力が、登山靴より小さい。その分、インソールが担う役割が大きくなります。
同時に、靴の中の容積に余裕がありません。厚いインソールを入れると甲が圧迫されます。ここが登山靴との決定的な違いです。
選ぶときに見る4点
1|かかとが左右に囲まれているか
不整地でいちばん効くのがここです。
かかとの骨が着地のたびに横にブレると、その傾きを補正するために、ふくらはぎから腰までの筋肉が余計に働きます。距離が長いほど積み上がります。
ヒールカップ(かかとを左右から囲む形状)があるかを最初に見てください。平らなシート状のインソールは、この機能を持ちません。
2|前足部にクッションがあるか
下りで走ると、着地は前足部寄りになります。母趾球(親指の付け根)と中足骨頭部のあたりです。
ここが薄いインソールだと、薄いソールのシューズと合わさって、地面の突き上げをほぼそのまま受けることになります。
3|厚みが靴に収まるか
必ず純正インソールを抜いて、入れ替えて使ってください。重ねると容積が足りず、甲が圧迫されて血流が悪くなります。長時間になるほど致命的です。
購入前に、いま使っているシューズの純正インソールを抜いて、厚みを比べてください。明らかに厚いものは避けたほうが安全です。
4|濡れたときにどうなるか
沢を渡る、雨に降られる、汗が落ちる。トレランでは必ず濡れます。
吸水して重くなる素材、乾きにくい素材、濡れると滑る表面は避けてください。丸洗いできるかも、実用上は重要です。泥は必ず入ります。
やってはいけないこと
- レース当日に新しいインソールを下ろす。最低でも2〜3回、実際のトレイルで試してから本番に使ってください
- 純正の上に重ねる。前述の通り、圧迫の原因になります
- ロード用をそのまま流用する。ロード用はかかとの横ブレを想定していません
- 痛みが出たまま走り続ける。かばう走り方になって、別の場所を痛めます
正直に書きます|Proが向く場合・向かない場合
Sweetleaffの「エアポンプインソール Pro」について、事実だけを書きます。
土踏まずの位置にエアポンプシステムがあり、この部分がアーチを高く保つ構造になっています。ここは固定です。足裏のアーチは、この構造とヒールカップが支えます。
指先でポンプを押すと空気圧が変わり、かかとと、足指のつけ根(母趾球・中足骨頭部)あたりの高さが変化します(アーチの高さそのものは変わりません)。バルブを押せば抜けます。左右は独立して調整できます。
変わるのはフィット感とクッション量の2つです。
向いている場合
- 上の1(かかとの安定)と2(前足部のクッション)を重視する方。かかとには台湾・台中でインソールを30年つくり続けるBIOSUZU社が設計したヒールカップが入っています。素材はドイツBASF社のElastollan®です
- 左右で足の状態が違う方。片足だけ調整できます
- 行動中に硬さを変えたい方。登りと下りで詰め方を変えられます
- 泥や汗で汚れる前提の方。手洗いできます
向いていない場合
- 1グラムでも軽くしたいレース用途の方。空気圧の機構がある分、ミニマルなレース専用インソールより構造があります。軽さを最優先するなら、そちらのほうが目的に合います
- もともと土踏まずが高く、アーチの当たりが気になる方。アーチの高さは調整できないので、解決になりません
- 容積に余裕のない薄型シューズをお使いの方。純正を抜いても厚みが合わない場合があります
▼ エアポンプインソール Pro(Sweetleaff公式)
https://sweetleaff.com/products/airpumpinsole-pro
M(23.0〜26.0cm)/L(27.0〜30.0cm)、6,980円(税込・送料無料)。つま先側に1cmごとのカットラインがあります。
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登山靴の場合の考え方はこちらです。純正との違いと、交換すべきかの見極めをまとめています。
素材・厚み・サイズの決め方は、こちらに全体像があります。
インソールの選び方完全ガイド|素材・厚み・アーチ・サイズの決め方
よくある質問
Q. ロード用とトレラン用は、本当に分けたほうがいいですか?
A. かかとの横ブレへの対応が違います。ロード用は前後方向の衝撃を前提に作られているものが多く、不整地での左右のブレは想定外です。兼用するなら、ヒールカップのあるものを選んでください。
Q. サイズはシューズに合わせますか、足に合わせますか?
A. シューズです。純正インソールを抜き、それを型紙にしてつま先を切ってください。かかと側は絶対に切らないでください。かかとの形状が機能そのものです。
Q. 何キロくらいで交換ですか?
A. 距離より状態で判断してください。かかと部分を指でつまんで簡単につぶれる、アーチ部分が沈んで戻らない、表面が破れている——このいずれかが出たら交換時期です。
Q. 濡れたまま走っても大丈夫ですか?
A. 走行自体には問題ありません。ただし帰宅後は靴から出して、陰干ししてください。入れっぱなしだと靴も乾きません。洗濯機と乾燥機は使わないでください。
まとめ
- トレランは不整地・速い下り・薄いシューズの3点で、ロードとも登山とも違う
- 見るのはかかとの囲み・前足部のクッション・厚み・濡れへの強さの4点
- 純正は抜いて入れ替える。重ねない
- レース当日に下ろさない。必ず事前にトレイルで試す
- 軽さを最優先するなら、レース専用の薄いインソールのほうが目的に合う
足元は、疲れに気づきにくい場所です。走っている最中ではなく、翌日に出ます。
※本記事は、エアポンプインソール Proを企画・販売するSweetleaffが執筆しています。
※本記事は診断や治療を目的としたものではありません。痛みが続く場合は医療機関にご相談ください。