登山靴のインソールは交換すべき?|純正との違いと見極め方
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数万円出して登山靴を買った。ちゃんと足に合わせて選んだ。それなのに、インソールまで買い替える必要が本当にあるのか——。
もっともな疑問だと思います。
結論から言うと、全員に必要なわけではありません。ただし、交換すると明確に変わる人が一定数います。
この記事では、純正インソールが何をしていて何をしていないのか、そして自分が交換すべき側かどうかの見極め方をまとめます。
そもそも、純正インソールとは何か
登山靴に最初から入っているインソールは、メーカーによって「インソール」「フットベッド」「中敷き」などと呼ばれます。
多くの場合、その正体は数ミリ厚のフォームシートです。表面に布が貼られ、かかと部分に少し厚みがあり、土踏まずのあたりがわずかに盛り上がっている——という構成が標準的です。
ここで理解しておきたいのは、純正インソールの役割です。
純正インソールは、靴の「内装」であって「機能部品」ではありません。
主な役割は次の3つです。
- 靴の内部の縫い目や接着面を隠し、足あたりを良くする
- 洗ったり乾かしたりできるよう、着脱可能な面をつくる
- 靴の内部容積を微調整する
つまり、快適性のベースをつくるためのものであって、足の機能を積極的に支えるためのものではないのです。
もちろん例外はあります。上位モデルの登山靴には、成形されたアーチサポートやヒールカップを持つ、しっかりしたフットベッドが入っていることがあります。ただし多くの価格帯では、上記の「内装」レベルです。
純正インソールが「してくれないこと」
1|自分に合ったアーチの支え
メーカーは、あらゆる足型の人に「とりあえず不快でない」状態を提供する必要があります。
アーチが高い人にも低い人にも耐えられる形とは、結果として平均値です。誰にも最適化されていません。
2|かかとの左右方向の保持
かかとの骨を左右から囲むヒールカップは、下りや不整地での足首の安定に直結します。
純正の多くは、かかとに厚みはあっても、左右から囲む立ち上がりがありません。平らな机の上に置いて横から見ると、すぐわかります。
3|長期の耐久性
フォーム素材は、繰り返し荷重で潰れます。
登山靴のアッパーとソールは何年ももちますが、インソールは早ければ10〜20回の山行でへたります。指で押して戻ってこないなら、機能はほぼ失われています。
そして厄介なことに、へたりは少しずつ進むので気づきにくい。「最近、前より疲れるようになった」の正体が、実はインソールのへたりだったというのはよくある話です。
交換したほうがいい人・しなくていい人
交換を検討したほうがいい人
- 下山でつま先が当たる、かかとが痛む——足が沈み込んでいる可能性があります
- 行程の後半で土踏まずが張る——アーチの支えが足りていません
- 不整地で足首がぐらつく感じがある——ヒールカップの不足
- 靴を10回以上使っている——へたりの確認どき
- 足のアーチが高い、または低いと自覚がある——平均値の純正は合いにくいタイプです
- 靴のサイズは合っているのに疲れる——靴以外の要素が原因です
急がなくていい人
- 今のところ痛みも疲れもない——変える必要はありません
- 靴を買ったばかりで、まだ足に馴染ませている途中——まず靴に慣れてから判断してください
- 年に1〜2回、低山を短時間だけ歩く——費用対効果が低くなります
「疲れやすい気がする」程度で、具体的な症状がないなら、まず紐の締め方と靴下を見直してからでも遅くありません。それだけで解決することも多いのです。
純正インソールのへたりチェック(30秒)
靴から抜いて、次の3つを確認してください。
- 親指で強く押す → 離しても凹んだままなら、寿命です
- 横から見る → かかとの立ち上がりが潰れていないか
- 表面を見る → 生地が破れている、かかとに穴が開いている
一つでも当てはまるなら、交換で体感が変わる可能性が高い状態です。
交換するときの注意点
注意1|純正は必ず取り出す
新しいインソールを、純正の上に重ねてはいけません。
登山靴の内部容積が減り、甲が圧迫され、下りでつま先が靴の先端に当たるようになります。痛みの原因を一つ増やすことになります。
インソールは足すものではなく、入れ替えるものです。
注意2|純正を型紙にしてカットする
抜いた純正インソールを、新しいインソールの上に重ね、つま先の形をなぞってカットします。
かかと側は絶対に切らないでください。 ヒールカップの形状が崩れ、最も重要な機能が失われます。
注意3|捨てずに取っておく
純正インソールは、靴を手放すときや、新しいインソールが合わなかったときのために保管しておいてください。カットしてしまった場合は戻せません。
注意4|本番前に必ず慣らす
これが最も重要です。
新しいインソールで、いきなり本番の山に行かないでください。
合わなかったときに、街なら「今日はやめよう」で済みますが、山の中では済みません。撤退するか、痛みを我慢して下山するかの二択になります。
最低でも本番の2週間前に入れ、近所の散歩と低山ハイクで合計10km以上は歩いてください。
交換の最大のリスクは「合うかどうかが事前にわからない」こと
ここまで読むと、交換のリスクが見えてきます。
アーチが高すぎれば土踏まずが痛くなり、低すぎれば何も変わらない。そして適正な高さはパッケージに書かれておらず、店頭の数十秒の試着ではわかりません。
ただし、「合わない」の中身は一つではありません。分けて考えると、打ち手のあるものとないものが見えてきます。
- アーチの高さが合わない → 後からは変えられません。買い直すか、オーダーメイド
- 靴の中に遊びがある → 足が前にずれる、かかとが浮く。調整で解決できます
- クッションが足りない → かかとや母趾球に衝撃が直接届いている。調整の余地があります
- 使い方が間違っている → 重ね敷き、未カット。今日直せます
Sweetleaffの場合|何が固定で、何が調整できるか
「エアポンプインソール Pro」について、正確に書きます。
調整できないもの:アーチの高さ
土踏まずの位置にエアポンプシステムがあり、この部分がアーチを高く保つ構造になっています。ここは固定です。
調整できるもの:かかとと母趾球あたりの高さ
指先でポンプを押すと空気圧が変わり、かかとと、足指のつけ根(母趾球・中足骨頭部)あたりの高さが変化します。バルブを押せば抜けます。左右は独立して調整できます。
変わるのはフィット感とクッション量の2つです。登山では、この2つに具体的な意味があります。
- 下りに入る前:紐を締め直したうえで空気を足し、靴の中の遊びを詰める。足が前にずれにくくなります
- 後半に足がむくんできたら:抜いて圧迫を減らす
- 左右で状態が違うとき:片足だけ調整する
- ヒールカップ:台湾・台中で30年インソールをつくり続けるBIOSUZU社が設計。野球・バスケットボールなど高衝撃スポーツ向け製品も手がける工場です
- かかと素材:ドイツBASF社のElastollan®(衝撃吸収と耐久性で評価の高い高性能TPU)
- エアポンプ:米国特許取得。ZIYU社の高周波溶着技術で気密性を確保
- 表面:再生ペットボトル由来のRPET抗菌糸100%
M(23.0〜26.0cm)/L(27.0〜30.0cm)、6,980円(税込・送料無料)。1cmごとのカットラインが入っています。
エアポンプインソール Pro
土踏まずのポンプで空気圧を調整し、かかとと母趾球あたりのフィットとクッションを自分に合わせられるインソール。左右独立で調整できます。
本番の2週間前には入れて、低山で慣らしてください。
6,980円(税込・送料無料)/Tarzan・Gizmodo Japan・Lifehacker Japan 掲載
クラウドファンディング累計 2,718名・約1,330万円
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よくある質問
Q. 登山靴メーカー純正の上位フットベッドと、他社インソールはどちらがいいですか?
A. 靴との相性でいえば純正上位品が無難です。ただしアーチ高が固定である点は同じなので、自分の足に合うかどうかは別問題です。
Q. 交換すると靴のサイズ感が変わりますか?
A. 純正と厚みが違えば、多少変わります。厚くなればきつく、薄くなれば余裕が出ます。だからこそ本番前の慣らしが必要です。
Q. 何年くらいで交換ですか?
A. 使用頻度によります。年10回の山行なら2〜3年、月に何度も行くなら1年程度が目安です。押して戻らなくなったら交換です。
Q. 冬靴・アイゼン使用時も同じですか?
A. 考え方は同じですが、冬靴は容積が特殊です。必ず事前に装着して歩行確認してください。
Q. 洗えますか?
A. 製品によります。エアポンプインソール Proの場合は、ぬるま湯で手洗いし陰干ししてください。洗濯機と乾燥機は避けてください。
まとめ
- 純正インソールは「内装」であって「機能部品」ではないことが多い
- 純正がしてくれないのは、自分に合ったアーチの支え・ヒールカップ・長期の耐久性
- 交換すべきは、症状がある人と、10回以上使っている人
- 症状がなければ急がなくていい。まず紐の締め方と靴下を見直す
- 交換するときは、純正を抜いて入れ替える/かかと側は切らない/純正は捨てない
- 本番の2週間前までに入れて、10km以上歩いて慣らす
数万円の靴の中で、足が唯一直接触れているのがインソールです。ここだけ数百円相当のままになっていないか、一度確認してみてください。
※本記事は、エアポンプインソール Proを企画・販売するSweetleaffが執筆しています。
※本記事は診断や治療を目的としたものではありません。症状がある場合は医療機関にご相談ください。